テレアポとは?基礎知識から獲得率を向上させるコツまで解説

営業を分業化するために、テレアポ業務をコールセンターで担当する企業が多くあります。一方で、営業マン以外が行うテレアポの質に不満を抱える方が多いのではないでしょうか。

実はテレアポの質に営業スキルはあまり関係ありません。テレアポには独自のコツがあり、実行することで、営業スキルのない方でも質の高い架電が可能です。

この記事では、テレアポ業務を取り入れるメリットから、アポ獲得率向上のコツまで解説します。テレアポの導入を迷っている方やテレアポの質に悩んでいる方は、ぜひ最後まで読んでください。

テレアポとは

テレアポとは、テレフォンアポインターの略です。昔からある営業手法ですが、最近はテレアポは時代遅れという声も増えています。しかし、テレアポは今でも有効な営業手法です。

テレアポについて以下の観点で解説します。

  • テレアポの業務内容
  • テレアポが時代遅れと言われる理由

テレアポの業務内容

テレアポのメイン業務は、新規顧客へ架電してアポイントを獲得することです。アポ獲得のために、以下を実施します。

  • 商品やサービスの説明
  • 顧客の課題を把握
  • 決裁権限の有無を確認
  • アポイントを取得

この他に、管理者は以下の作業も必要です。

  • 架電リストの作成、精査
  • トークスクリプトの作成、ブラッシュアップ

正しい架電リストとトークスクリプトを前提とした活動のため、事前準備に手間はかかりますが、テレアポ開始後はスムーズに業務が進められるでしょう。

テレアポが時代遅れと言われる理由とは

テレアポが時代遅れと言われる背景には、Webマーケティングの普及があります。

過去のWebマーケティングは精度が低く、営業優位で語られることが多かったです。一方、ビッグデータやAIの活用により、マーケティングの精度が上がったことで、営業の立場が弱くなっていると考えられます。

しかし、テレアポにはWebマーケティングにはない以下2つの強みがあります。

  • ピンポイントで魅力的な見込み顧客にアプローチできる
  • 即効性がある

Webマーケティングは、見込み顧客へ広くアプローチするため、数を集められますが、狙った企業を集められるわけではありません。また、Webマーケティング施策は結果が出るまでに時間も必要です。

その点テレアポは、早く魅力的な企業にアプローチできるため、新規事業のようなスピード感が求められるフェーズで重宝します。

関連記事:テレアポは非効率?今でも使われる理由と効率的な方法を解説

テレアポと似ている業務やそれぞれの違い

テレアポと似ている以下の業務とテレアポの違いを解説します。

  • コールセンター
  • インサイドセールス

業務の名前を混同していると、チームで認識齟齬が生まれ、目的と異なる行動につながる恐れがあります。業務内容や目的を理解した上で取り組みましょう。

テレアポとコールセンターの違い

テレアポはコールセンター業務の一部です。それぞれ以下の業務を行います。

テレアポアウトバウンド業務
コールセンターアウトバウンド業務+インバウンド業務

アウトバウンド業務とは、お客様へ架電する業務です。反対にインバウンド業務はお客様から受電する業務を指します。

コールセンターはどちらの業務も行うため、テレアポ業務も含むことが多いです。

テレアポとインサイドセールスの違い

テレアポとインサイドセールスは以下のように行う目的に差があります。

テレアポアポイント獲得
インサイドセールス見込み顧客の育成

インサイドセールスもアポイントの獲得をすることはありますが、メインの目的ではありません。長期的な関係を構築し、顧客生涯価値を高めた後に最終ステップとして商談を行います。

一方テレアポは、関係構築の機会を作るためにアポを獲得する点が大きな違いです。

テレアポに求められるスキル

テレアポに求められるスキルは以下の2つです。

  • コミュニケーションスキル
  • メンタルコントロールスキル

テレアポは新規営業が基本なので、難易度が高くストレスもかかります。

コミュニケーションスキルは電話営業の獲得率を上げるため、メンタルコントロールは長く続けるためにそれぞれ必要です。

2つのスキルについて詳しく解説します。

コミュニケーションスキル

電話の場合、相手の顔が見えず反応もわかりにくいです。そのような状況でも、声だけでコミュニケーションを取れる能力が求められます。

ただし、テレアポでは商品を売る能力は求められません。重要なのは相手と会話し、時間を作っても良いと思わせる能力です。

たとえば、相手の相槌に合わせて会話する、相手の発言から単語を拾って質問に繋げるなど、基本的な会話ができれば問題ありません。

初対面の方が感じる不信感を払拭し、少しだけ興味を持たれるレベルのコミュニケーションスキルがあれば十分でしょう。

メンタルコントロールスキル

テレアポでは、関係性がない方への電話が多く、厳しい言葉をもらうことも少なくありません。そのため、相手の言動に動じず、メンタルを一定に保つスキルが求められます。

特にメンタルコントロールが求められるのはアポを断られた時です。優れた営業マンでも、受注率100%はありえないため、必ず断られる経験をします。その際、正しく反省することが、テレアポを長く続けるために大切です。

悪い例断られたのは自分の能力や性格に問題がある断られるのは自分が悪い
良い例うまく切り返しができていないことが課題次は〇〇と切り替えそう

失敗した原因の反省はすべきですが、能力や人格の否定は行わないようにしましょう。

テレアポのメリット

テレアポには以下3つのメリットがあります。

  • 対面営業よりも効率的にアプローチできる
  • 市場調査も併せて行える
  • 優秀な営業をクロージングに専念させられる

それぞれの共通点は「効率」です。テレアポの有無で営業効率が大きく変わるため、積極的に取り入れましょう。

対面営業よりも効率的にアプローチできる

テレアポは対面営業と比較して、以下2つの面で効率的なアプローチができます。

  • 見込み顧客の範囲
  • アプローチする量

対面営業の場合、移動時間や交通費を考慮し、近場での活動がメインです。そのためアプローチできる見込み顧客の量も制限されます。

一方、テレアポでは移動時間も交通費もかからず、全国の見込み顧客にアプローチが可能です。移動距離を考慮せず可能性の高い見込み顧客へのアプローチを優先するため、営業の質も高まりやすいでしょう。

市場調査も併せて行える

テレアポはアポを断られた場合でも以下の重要な情報を集められます。

  • なぜ商品やサービスに興味を持たないのか
  • アポを断る見込み顧客の傾向

営業では、不買理由のヒアリングが大切です。なぜなら、不買理由には商品やサービス、営業手法などを改善するヒントが多く含まれているためです。

また、商品やサービスを必要としている方に届けるための情報収集も求められます。見込み顧客の選定精度を高めることで、効率よくテレアポやWebマーケティングを実施可能です。

特にEC事業の場合、テレアポはお客様の声を聞ける貴重な機会といえるでしょう。

優秀な営業をクロージングに専念させられる

テレアポ業務はスキルによって成果に差が出にくいため、優秀な人材を使うのは効率が悪いです。

テレアポで重要なこと成果に必要なもの
商品に興味がある人を見つける架電リスト
アポ獲得に必要な情報をヒアリングするトークスクリプト

一方でアポイント獲得以降は、以下のような営業スキルを要する活動が多くなります。

  • 顧客ごとの課題把握と提案
  • クロージング

優秀な人材にアポ獲得以降の作業に集中させることで、効率的に売上を上げられるでしょう。

テレアポのデメリット

テレアポは効率的な営業活動には不可欠ですが、以下のデメリットもあります。

  • 成約率の低いアポが増える
  • オペレーターのメンタルケアが必要

それぞれデメリットを最小限にする対応策も説明するので、理解した上でテレアポを取り入れましょう。

成約率の低いアポが増える

テレアポ業務の数値目標はアポ獲得件数のため、目先の数字だけに注力する危険性があります。

たとえば、アポの目標件数が10件/月の場合、質にこだわることなく、アポの量だけに集中する可能性が高いです。その結果、商談をした際に見込み顧客ではないなどの理由で成約に繋がらないことが増えるでしょう。

成約率の低いアポが増えると、テレアポのメリットである効率性が失われます。この問題は、以下のように適切な目標設定をすることで解決できます。

  • 商談後の成約率や売上金額も目標に加える
  • アポ獲得の条件を明確にする
    たとえば、決裁者とのアポのみカウントするなどが有効

営業全体を意識したテレアポを行えるような目標設定が大切です。

オペレーターのメンタルケアが必要

営業は断られるのが仕事と言われるほど、優れた営業マンでも半分以上は失注します。そのため、営業マンのメンタルケアは組織運営では必須です。

特にテレアポ担当は以下の理由から厳しい言葉を言われることがあります。

  • 電話で顔が見えないため言いやすい
  • 新規顧客が多いため、関係性悪化を恐れない物言いができる

テレアポは架電件数も多いため、精神的なダメージを受ける頻度も多いです。そのため、テレアポ担当者へのメンタルケアは意識しましょう。

とはいえ、断られることをゼロにはできません。そこで、以下のように自己肯定感を高める方法がおすすめです。

  • 人前でよかった点を褒める
  • 獲得したアポが受注まで繋がったことを伝える

テレアポの獲得率を向上させるコツ6つ

テレアポの獲得率が向上するコツを以下の6つ紹介します。

  • 顧客リストを見直す
  • トークスクリプトを作り込む
  • 情報量を適切にコントロールする
  • 心理学を用いてトークする
  • 架電のタイミングを工夫する
  • CRMやSFAのようなツールを導入する

少しのコツで獲得率は大きく変わるため、できることから取り入れましょう。

顧客リストを見直す

テレアポの成功率を高めるためには、商品に興味がある方に架電するのが大切です。

そのため、顧客リストを精査することはアポ獲得率向上に直結します。

顧客リストを見直す際の手順は以下の通りです。

  1. これまでアポ獲得できた人の属性を洗い出す
  2. 洗い出した属性に当てはまる方に架電する
  3. 特定の属性に絞った時の獲得率を計算する
  4. 1〜3を繰り返し、より高いアポ獲得率の属性を見つける

顧客リストの見直しは行動しながら行います。テレアポする際はPDCAを意識しましょう。

トークスクリプトを作り込む

テレアポは基本的にはトークスクリプトの通りに会話を進めます。そのため、トークスクリプトの作り込みはチーム全体の成績に大きく影響します。

おすすめのトークスクリプトの作成方法は以下の通りです。

タイミング作成者作成方法
テレアポ開始前トップ営業マンテスト架電し、効果の高いトークを文字起こしする
テレアポ開始後現場担当者架電開始後、スクリプトで詰まった部分や、反応のよかったワードなどを追加する

トップ営業マンが作成したスクリプトを盲信せず、現場の意見も反映しましょう。

情報量を適切にコントロールする

テレアポの目的は商品やサービスに興味を持ってもらい、後日の商談に繋げることです。そのため、さらに話を聞きたいと感じさせる必要があります。

興味を持たせるために大切なのは情報量のコントロールです。

たとえば、続きはWebで、というようなCMは、情報量をコントロールすることでお客様を次のステップに誘導しています。

テレアポも次の商談に進みたいと感じさせる程度の情報量にコントロールすることが大切です。

心理学を用いてトークする

心理学を用いることで、お客様の行動をある程度コントロールできます。

テレアポは、トークスクリプトが基本となるため、スクリプトの文言や流れに心理学を反映するだけで効果を得られます。誰でも簡単に、心理学の根拠があるトークを行えるでしょう。

たとえば、二者択一話法を利用する場合のトークは以下の通りです。

「アポイントの日程は、来週の前半と後半ではどちらが良いでしょうか。」

この2択にアポイントを断るという選択はありません。どちらを選んでもアポ獲得できる質問を意図的に行っています。

架電のタイミングを工夫する

業種や職種によって、話を聞いてもらいやすいタイミングは異なるため、見込み顧客に合わせた架電時間の調整が効果的です。

たとえば以下のような違いがあります。

種類繋がりやすい時間
業種飲食業14:00〜17:00
EC業10:00〜18:00
職種事務10:00〜18:00
営業17:00〜20:00

特定の忙しい時間がある業種や業態の方への架電はその時間以外で架電した方が良いでしょう。

CRMやSFAのようなツールを導入する

CRMやSFAなどのツールを導入することで、テレアポ担当者と商談担当者がシームレスに情報を共有できます。CRMとSFAは以下のようなサービスです。

顧客情報をまとめて管理することで、過去の似た業種業態へのテレアポ結果を参考に、見込み顧客に刺さるアプローチができます。また商談時に、一般公開された見込み顧客の情報と、テレアポでヒアリングした情報を利用することで、商談の成功率が大きく向上するでしょう。

質の高いテレアポで売上向上に貢献しよう

質の高いテレアポは、効率的な営業活動に直結します。また、営業スキルが不要なため、少しの工夫で短期間に質の改善も可能です。

紹介したすべてのコツを取り入れる必要はありません。できることから始めれば、徐々に効果が出てきます。

テレアポの質に困っている方は、この記事の内容の実践から始めましょう。