法人営業のテレアポは難しい?獲得率を上げるコツやテクニックを紹介

法人営業のテレアポは個人向けとは異なる難しさがあります。なお、法人営業向けのトークスクリプトを作成することで、アポ獲得率を向上させることが可能です。

この記事では法人向けテレアポのトークスクリプトの作成方法から、有効活用するコツまで解説します。テレアポで悩んでいる方はぜひ最後まで読んでください。

法人営業のテレアポが難しいと言われる理由

法人営業は、個人営業と比較して以下の点が難しいと言われています。

  • 受付の突破が必要
  • キーマン以外では判断できない
  • 商談を行う明確なメリットの提示が必要

法人は複数人で営まれるため、組織全体に営業する意識が必要と言う点が難しさの要因です。それぞれの要素について解説します。

受付の突破が必要

法人のテレアポでは、最初に電話に出る人は見込み顧客ではないことが多いです。そのため、法人向けのテレアポが最初に突破すべき壁は受付担当と言われています。

受付担当の突破が難しい理由は以下の3点です。

  • 受付担当の仕事は不要な電話を通さないこと
  • 新規営業は複数人のチェックを通すこともある

これらの理由から、新規営業と判断された時点で拒否される可能性があります。よって受付突破という特殊なスキルが必要です。

キーマン以外では判断できない

受付を突破した場合、次に電話対応をするのは対象部門の若手のことが多いです。しかし、若手の担当者はアポイントを取るべき相手ではありません。なぜなら、商談をしたとしてもその方では導入判断ができないためです。

よって受付を突破した後に、以下の作業を行います。

  • 決裁権を持つ担当者につないでもらう
  • 決裁権のある方も商談に同席してもらう

キーマンと直接繋がりを持つことが最適ですが、難しいことも多いでしょう。その場合、間に1人担当者を介する必要があり、コントロールが難しくなります。

商談を行う明確なメリットの提示が必要

アポイントの可否は担当者だけでは判断できません。法人では組織全体で承認された場合のみ、アポを獲得できる場合が多いためです。そのため、目の前の人だけでなく、組織全体が納得する明確なメリットの提示が求められます。

しかし、組織全体へ直接説明することはできません。電話口の担当者に行ってもらう必要がある点も難しいポイントです。

担当者を動かすためには以下の対応が必要になるでしょう。

  • メリットをわかりやすく、明確に伝える
  • 担当者に動きたいと思わせるトーク

アポイントの承認はお客様側の担当者にとっても負担がかかります。そのため、論理的なメリットだけでなく、感情を動かすトークも大切です。

法人営業のテレアポにおけるトークスクリプト作成

テレアポはトークスクリプトに即して架電します。そのため、テレアポ成功率を高めるためには、トークスクリプトの完成度が重要です。法人営業のテレアポでは、以下を意識したトークスクリプトの作成をしましょう。

  • 複数のトークスクリプトを作成する
  • ビジネスマナーと親しみやすさを両立する
  • 事前リサーチすべき内容を決めておく
  • お客様に答えてもらう箇所を作る
  • 結論ファーストを意識する

それぞれのポイントを解説します。

複数のトークスクリプトを作成する

担当者へ明確なメリットを提示するためには、企業ごとに抱える課題を把握しなければいけません。そのため仮説の数だけトークスクリプトを用意しておきましょう。

トークスクリプトを分ける基準は以下を参考にしてください。

  • 業界や扱う商品
  • 事業規模

これらの要素が異なると、企業が抱える課題は異なります。

さらに、それぞれの要素で課題の仮説を作成したあとは、以下のような設定した課題に合わせた解決策の提示が必要です。

  • 商品やサービスが役立つポイント
  • 導入事例や成功事例

たとえば、事業規模の小さい企業に対して、業界最大手の成功事例は参考にならない可能性があります。明確に自分ごととして捉えられる課題やメリットの提示ができるトークスクリプトを作成しましょう。

ビジネスマナーと親しみやすさを両立する

法人営業のテレアポではビジネスマナーが不可欠です。ビジネスマナーがない場合、取引リスクを考慮され、受付を突破するのは難しいでしょう。

一方、受付突破のために、親しみやすさの演出が必要な場合もあります。知り合いのような話し方をすることで、スムーズに担当者へ繋いでもらえる場合があるためです。

たとえば、HPで担当部署の責任者の名前を調べておき、「〇〇さまいらっしゃいますか?」と伝えると、受付を突破できることもあるでしょう。

この方法には以下の注意点があります。

  • 「親しみやすさ」と「無礼」を間違えない
  • 嘘はつかない

たとえば、担当者と友人というような嘘は、今後の取引に影響するため避けましょう。信頼や関係性を念頭においたトークスクリプトが必要です。

事前リサーチすべき内容を決めておく

法人営業のテレアポでは、メリットを提示するために課題の仮説設定が求められます。仮説設定には事前リサーチが必要です。その際、リサーチの内容を指示しておくことで以下のメリットを得られます。

  • リサーチの質が安定する
  • リサーチにかかる時間を短縮できる

リサーチは個人の能力が反映される業務です。勘所の良いオペレーターであれば、課題設定に必要な要所を押さえられます。しかし、経験の少ないオペレーターでは、多くの時間を使っても、必要な情報を集められないことも多いでしょう。

そのため、トークスクリプトの内容に、「〇〇(従業員規模)だとチーム間の連携が大変ですよね?」というようにリサーチすべき事項をいれておくと良いです。

お客様に答えてもらう箇所を作る

お客様に話してもらうことで、当事者意識が芽生え、テレアポの内容を深く聞く姿勢ができます。とはいえ、新規顧客へのテレアポで、お客様から自発的に話してもらうことは信頼関係がないため難しいでしょう。

よって、少しでもお客様に回答させる質問をトークスクリプトに入れておくことが大切です。この時のポイントは、クローズドクエスチョンからオープンクエスチョンへの移行です。

オープンクエスチョン「はい」か「いいえ」で回答できる質問回答の負担が少ない
クローズドクエスチョン自由に回答できる質問回答の負担は多いが、得られる情報が多い

負担の少ない質問から、徐々にお客様の話す割合を増やしていくことで、自然と会話に集中させられます。

結論ファーストを意識する

電話の最初で、この会話は意味があると認識させることが大切です。

法人へのテレアポは担当者の業務時間に実施します。そのため、業務に不要と判断された場合、すぐに切電されてしまうためです。

電話の最初に「仮説+提示できる解決策」を提示しましょう。仮説は以下を意識して作成すると良いです。

  • 一般的に当てはまる内容
  • リサーチした情報を根拠に入れる

トークスクリプトで個社ごとの細かい仮説設定は難しく、大きく外すリスクもあります。そのため、業界や従業員規模などに合わせた一般的な仮説を用意した方が良いです。その際、リサーチした情報を添えることで、個社ごとの課題だという印象を与えられます。

テレアポで法人営業を成功させるコツ

高品質なトークスクリプトの作成に加えて、以下のコツを実施することでアポ獲得率を向上できます。

  • ロープレを行う
  • 複数回の架電を前提にする
  • 数をこなす
  • 顧客リストを精査する
  • メンタルを整える

これらはトークスクリプトを有効活用するために必要な内容です。オペレーターがトークスクリプトを正しい行動に繋げられるように実践しましょう。それぞれ解説します。

ロープレを行う

法人営業は個人営業と比較して見込み客が少ないため、架電リストを無駄にできません。そのため、OJTの前にロープレを行うべきです。ロープレのポイントは以下の通りです。

  • 架電リストに記載された実在する企業を想定する
  • リサーチなど、付帯業務も併せて実施する
  • イレギュラーな質問はしない

ロープレは基本の型を覚えるために行います。そのため、実在する企業を想定し、リアルな場でトークスクリプトを利用しましょう。また、テレアポはトークスクリプトを基本とするため、イレギュラーな質問対応は不要です。

複数回の架電を前提にする

法人営業は以下の理由から、1回の架電で完結することが少ないです。

  • 複数の担当者とやり取りする
  • アポ獲得までのハードルが多い

適切な担当者と繋がり、アポ獲得までに越えるべき壁が多いことを理解しましょう。

また、トークスクリプトの途中までしか話ができない場合も多いです。あるいは途中から担当者が変わることも珍しくありません。電話が複数回になる場合は以下を実施すると良いです。

  • 誰と、どこまで話したかメモしておく
  • 次の架電日時を決める
  • 架電日時までに誰が何をするのか決める

複数回の架電はアポ獲得に繋げるために行います。理由もなく先延ばしにしないために、これらを決めましょう。

数をこなす

数をこなすことで、トークスクリプトの改善余地を知り、ブラッシュアップする力が身につきます。多くのお客様と接するメリットは以下の通りです。

  • 業界特有の課題や担当者の悩みを予測する力が身につく
  • トークスクリプトから外れる経験が増える

基本を押さえた上でトークスクリプトから外れる場合、スクリプト側に改善すべき点があります。経験に基づいた修正を行うことで、アポ獲得率の向上に繋がるでしょう。

顧客リストを精査する

顧客リストに可能性がある企業や架電先が網羅されているのかチェックが必要です。

法人営業の場合、1つの企業が複数の架電先を持つこともあります。たとえば、営業部では断られた内容が、経理部では通る可能性もあるでしょう。

顧客リストを精査するタイミングは以下の通りです。

  • 商品やサービスにアップデートがある時
  • 見込み顧客に組織変更があった時

お客様や商品に変化があると、新しい可能性が生まれる可能性もあります。一度失注した企業も含めてリストの精査を行うと良いです。

メンタルを整える

営業は他の職種と比較して失敗が多いため、ストレスを感じやすいです。特に営業の中でもテレアポは、接する顧客数が多いため、ストレスを感じることも多いでしょう。

営業として働く場合、以下のようにストレスをコントロールする思考が不可欠です。

  • 断られるのは、お客様が困っていないからとポジティブに考える
  • お客様と◯分話せたなど、アポ獲得以外の成功ポイントを作る

営業は断られるのが仕事とも言われます。優れた営業マンでも100%の受注率はありえません。メンタルを整え、長く続けられるような働き方を目指しましょう。

法人営業のテレアポで利用できる3つの心理学テクニック

テレアポに心理学のテクニックを応用することで、アポ獲得率の向上を見込めます。法人営業のテレアポに特におすすめの心理学は以下の3つです。

  • 社会的証明の法則
  • パターンインタラプト
  • ザイオンス効果

トークスクリプトの文言を少し変更するだけで効果があるため取り入れましょう。

社会的証明の法則

社会的証明の原理とは人が何かを決める際、自分の判断よりも、多数派である他人の判断を信じ、それに従って決断してしまうことを指します。

CMや企業HPで、多くの人が利用していることが強調されているのをみたことがあるでしょう。これはこの法則を活かしたもので、「多くの人が導入しているのであれば、正しいだろう」という思考を喚起させています。

トークスクリプトでも、「今〇〇業界の方に人気」と言うような文言を入れると良いです。

基本的に大多数の顧客に有効なスクリプトですが、ベンチャー企業などを相手にする場合は注意が必要です。

新しいことに意味がある、というスタンスの場合は、多数派であることがマイナスに作用します。顧客の特性を見極めて利用しましょう。

パターンインタラプト

パターンインタラプトとは相手の思考パターンを邪魔することで、普段と異なる判断に導くテクニックを指します。

営業電話=断るという思考パターンを持つ方は多いです。この思考パターンを排除することで、担当者への通電率が向上します。

たとえば「お使いの〇〇というサービスの効果を最大化するための紹介をしたい」と伝えた場合、新規ではなく既存取引先と判断される可能性があります。営業ではなく、既存顧客からの電話と認識させることで、営業=断るというパターンが機能しません。

ザイオンス効果

ザイオンス効果とは単純接触効果とも呼ばれ、繰り返し接触することで、興味や好意を持つようになる効果を指します。

キーマンを動かすためには、電話担当者に動いてもらう必要があります。そのため、この人のためなら頑張ってみるか、と思われることが大切です。

何度も架電することで好感度は少しずつ上がるため、数回架電した後にキーマンへの働きかけを依頼すると良いでしょう。

法人営業に有効なテレアポのコツを利用してアポイントを獲得しよう

法人営業のテレアポには、受付の突破やキーマンの選定など特有の難しさがあります。これらは、正しいトークスクリプトを作成し、活用するコツを押さえることで解決可能です。

紹介した内容は少しの工夫でできることばかりなので、すぐに取り入れられます。

法人営業のテレアポに困っている方は、まずはトークスクリプトの見直しから着手しましょう。