テレアポはトークスクリプトに従って行うため、アポインターによる差は生まれにくいです。
しかし、同じように架電していてもアポの獲得率が高い人はいます。多くのアポを獲得できる方はテレアポの技術を持っているといえるでしょう。
本記事ではテレアポが上手い人の特徴を紹介します。必要な技術を身につけてアポ獲得を目指しましょう。
テレアポが上手い人の10個の特徴とは?
テレアポが上手い人は以下の技術を持っています。
- 説明がわかりやすい
- サービス・商品の知識が豊富
- 相手によって話し方を変えている
- 相手の情報を把握している
- トークスクリプトを改善している
- 定量的な情報を伝えている
- 架電数が多い
- 架電する時間帯を考慮している
- メンタルが強い
- 断られる隙を見せない話し方をしている
どれも練習すれば習得できるため、参考にしましょう。
それぞれ解説します。
説明がわかりやすい
相手は時間がない中でテレアポに対応している可能性もあります。そのため、長くわかりにくい説明は、断られるきっかけになりかねません。テレアポが上手い人は、知りたい情報だけを適切に伝えています。
気になることがあれば相手から質問されます。それに対して具体例を交えながら回答することで、相手のニーズも聞き出せるでしょう。
サービス・商品の知識が豊富
サービスや商品の質問をされ、即答できなければすぐに断られてしまうでしょう。テレアポが上手い人は知識が豊富なため、すぐに答えられます。また、自社商品だけではなく、競合との違いも熟知しており、比較しながら話せる方もいます。
商品やサービスへの理解が足りない方は、利用してみたり、詳しい方に教えてもらうのがおすすめです。
相手によって話し方を変えている
声のトーンや話すスピードは人によって違いがあります。テレアポが上手い人は、それらの情報から相手が心地よいと思える話し方をします。
たとえば、早口で小刻みに相槌する相手は、時間に余裕があるとは考えにくいです。そのような相手には、要点を端的に伝えるのがおすすめです。相手の状況を察することができれば、話を聞いてもらえずに電話を切られることは少なくなるでしょう。
相手の情報を把握している
テレアポは架電数を稼ぐ必要があるため、相手の情報を調べず数をこなそうとする人もいます。しかし、それでは最適な提案ができません。
「自社を思って提案してくれている」と感じてもらえると、アポ獲得に大きく近づけます。相手の情報を把握し、何に役立てられるのか正しく説明しましょう。
トークスクリプトを改善している
同じトークスクリプトを使い回すのではなく、改善しながら使うことでアポ獲得率は高まります。
そもそもトークスクリプトは、チームで定期的に改善されるものです。日頃から自主的に改善している方は、よりよくアプローチできる余地がないか常に向き合っています。トークスクリプトが完成することはないため、仮説と検証を繰り返し作り込みましょう。
定量的な情報を伝えている
自社の商品やサービスは、客観的に伝えなければアピールできません。
テレアポが上手い人は、客観的な情報を伝えるために数値を用いて説明します。具体的なトークは説得力を持たせてくれるため、アポ獲得に繋がりやすいです。適切な場面で定量的に説明できるように、商品やサービスに関する情報に詳しくなりましょう。
架電数が多い
コールシステムを利用する場合、チーム全体で活用するため差が出ません。しかし、1回あたりの架電時間では大きく差が出るでしょう。
興味の薄い相手を早めに見限ることができれば、架電数を増やせます。多くの経験を積んで、相手の関心度を見極める力を身につけましょう。
関連記事:テレアポの架電数の目安は?架電数の増やし方やデメリットも紹介
架電する時間帯を考慮している
余裕のある時間帯でなければ相手はテレアポに応じてくれません。電話に出てくれても、アポを獲得するのは難しいでしょう。
相手が多忙な時間帯や曜日を把握することで、スムーズに架電できます。また、同じ業界であれば忙しい時間帯は被りやすいため参考にしましょう。
メンタルが強い
架電しても大半は断られるため、不安になりがちな業務です。何度も断られることに辛さを感じてしまう人もいます。
しかし、テレアポが上手い人は一喜一憂しません。メンタルを強くすることは難しいですが、考え方を変えることは可能です。断られるのは仕方ないことだと割り切って、淡々とこなしていきましょう。
断られる隙を見せない話し方をしている
話を聞かず、営業電話という理由で断ろうとする相手は一定数います。
たとえば「ただ今お時間よろしいでしょうか?」と聞くと「今は忙しいので結構です」と断られるのが定石です。
隙を見せない話し方ができれば、話を聞いてもらえる時間を作れます。
反対に、相手から出てきた言葉を上手く汲み取りながら提案できれば、アポ獲得に近づけるでしょう。
テレアポが上手い人になるための対策
テレアポが上手い人を目指すために、以下の対策に励みましょう。
- テレアポが上手い人のトークを真似する
- ロープレでトークを練習する
- 傾聴スキルを磨く
- トークスクリプトに頼りすぎない
- 自分のトークを録音する
それぞれ解説します。
テレアポが上手い人のトークを真似する
トークを真似するためには分析しなければなりません。
意識していることを教えてもらうのも有効ですが、自身との違いを観察する方が効果的です。また、トークを真似することは自身の話し方を振り返ることにもつながります。
ロープレでトークを練習する
テレアポは経験を積むことで上達が見込めます。
上手い人とのロープレでフィードバックをもらったり、相手役になって提案方法の違いを理解したりするのがおすすめです。
テレアポでは想定していない質問がくることが多く、実践形式のロープレは対応力を鍛えるのに適しています。テレアポのスキルを安定させるために、習慣化するとよいでしょう。
傾聴スキルを磨く
テレアポは、トークスクリプトを見ながら話す内容よりも、臨機応変な対応が求められる相手の言葉が重要です。
何気なくニーズをこぼすこともあるため、相手の言葉を聞き逃さないようにしましょう。
また、相手が話しやすい状態は意識的に作れます。相手が回答しやすい質問を投げかけたり、相手の発言を要約して伝えたりして寄り添いましょう。上手くコミュニケーションを取れれば相手との距離が近くなるため、アポ獲得がしやすくなります。
トークスクリプトに頼りすぎない
トークスクリプトはあくまで台本のため、台本どおりに話を進められなくても構いません。むしろ、無理にトークスクリプトの内容に寄せようとする方が問題です。
テレアポで重要なのは、相手との対話や臨機応変な対応です。アポを獲得するために必ず臨機応変な対応が必要になるため、イレギュラーの発生は好機とも捉えられます。
トークスクリプトに頼りすぎず、相手と丁寧にやりとりすることを心がけましょう。
自分のトークを録音する
テレアポでは、意識していることができているとは限りません。そのため、定期的に自分のトークを録音して、分析しましょう。
特に注意して確認すべき点を紹介します。
- 適切なトーン・スピードで話せているか
- 抑揚があるか
- フィラー(「えー」「えーっと」などの言葉)を使っていないか
- 相槌を打つタイミングに問題がないか
- 簡潔に伝えられているか
- 一方的に話しすぎていないか
問題があった箇所を意識して架電しましょう。また、改善点をトークスクリプトに記載するのもおすすめです。
テレアポが上手い人が使う心理学のテクニック
テレアポが上手い人は心理学のテクニックを使っています。意識的に利用すればより効果を発揮できるでしょう。
- バックトラッキング
- ブーメラン効果
- フレーミング効果
- カクテルパーティー効果
- オープンクエスチョン
- ドア・インザ・フェイス
詳しく解説します。
バックトラッキング
バックトラッキングは、相手の言葉を繰り返すことで、オウム返しとも呼ばれます。言葉を繰り返すことで「話を聞いてくれている」という好意的な感情を受け取ってくれます。
また、話に勢いをつける効果もあるため、話を膨らませたい、ニーズを引き出したい場合におすすめです。
一方的に話してしまいがちな人が、聞き手になるテクニックとしても利用できます。しかし、不自然に活用してしまうと、かえって話を聞いていないのではないかと思われる可能性もあるため注意しましょう。
ブーメラン効果
ブーメラン効果は、強く説得されればされるほど、逆効果となってしまう心理的効果です。説得すると、警戒心が強まってしまうのが逆効果になる要因です。
テレアポで、売り込みすぎるとアポ獲得が遠のいてしまいます。そのため、相手に選んでもらえるように選択肢を与えることが重要です。
特にクロージングする際は、気持ちを抑えて相手に決断してもらいましょう。
フレーミング効果
フレーミング効果は、同じ意味でも伝え方によって受け取り方が変わることです。主に広告で活用される手法ですが、テレアポで顧客を煽るのにも利用できます。
参考に以下の文章を紹介します。
- 購入者の10%は効果を実感できませんでした
- 購入者の90%が効果を実感しました
どちらも同じ意味ですが、前者からはネガティブなイメージが伝わりやすいです。
後者の表現の方が購入したいと感じ取ってもらえるでしょう。
カクテルパーティー効果
カクテルパーティー効果とは、騒がしい場所でも自分の名前や興味を持っていることであれば、聞き取れる現象です。
- 電車の中で寝ていても、最寄り駅のアナウンスが聞こえると目が覚める
- ゲームに没頭していても、名前を呼ばれると気づく
具体的には上記のような現象のことを指します。
印象に残したい場面で名前を呼んだり、相手が関心を持ってくれるキーワードを使ったりすれば、テレアポでも効果を発揮します。
オープンクエスチョン
「はい・いいえ」の2択で答えられる質問をしてしまうと、断られるきっかけになるためおすすめできません。また、そのような質問は追い詰められていると感じることもあります。
自由に答えられるオープンクエスチョンを使えば、相手は回答しやすくなります。テレアポでは、顧客の情報やニーズを引き出すことも重要なため、積極的にオープンクエスチョンを使用しましょう。
ドア・インザ・フェイス
ドア・インザ・フェイスは、難しい注文をしたあとに難易度を下げた注文をすると、引き受けてもらいやすくなるテクニックです。
たとえばアポ取りを断られてしまっても「資料だけでも送らせてもらえますか?」と伝えると、承諾されやすくなります。本題を出す前に高い要求を出しておくことで、本題を聞き入れてもらいやすくなるため、営業で活躍する手法です。
まとめ:テレアポが上手い人の特徴を理解してアポにつなげよう
テレアポで成果が出ている人には必ず特徴があります。
話が得意でテレアポの素質がある方もいますが、小さな努力を日々積み重ねている場合が大半です。
上手くなるための一番の近道は、真似をすることです。自分との違いを分析し、差をなくすことでアポ獲得が期待できるでしょう。