テレマーケティングの金額はどのくらい?費用相場やコール単価も詳しく解説

テレマーケティング代行の金額は、委託する業務内容や選択する料金形態で決定します。

適切な価格で最大の成果を得るには、自社に合った料金プランを選ぶ必要があるでしょう。

本記事では、テレマーケティング代行会社の金額について詳しく解説します。

代行を利用する費用相場や、コール単価の一覧もまとめているので、費用感の把握にお役立てください。

テレマーケティングの金額を決める仕組み

テレマーケティング代行は、以下3つの要素を基に金額を決定します。

  • 業務内容
  • 料金形態
  • コール単価

それぞれ詳しく見ていきましょう。

業務内容

テレマーケティング代行に委託できる業務内容は「インバウンド」と「アウトバウンド」に分かれます。

問い合わせ対応や注文受付などの受電はインバウンド、既存顧客や見込み顧客に営業をかける架電はアウトバウンドです。

なお、テレマーケティングはアウトバウンドに属しますが、インバウンドも含め幅広い意味で使われます。それぞれの特徴と委託できる業務内容は以下のとおりです。

業務内容委託できる業務内容
インバウンド・受電業務全般
・問い合わせ対応
・通販の受注受付
・予約受付
・クレーム対応
・夜間対応窓口
・カスタマーサポート
・テクニカルサポート
・チャット、メールサポート
アウトバウンド・架電業務全般
・既存顧客へのアプローチ
・休眠顧客の掘り起こし
・アップセル
・クロスセルのセールス
・市場調査、アンケート
・キーマン情報の収集
・新規顧客の開拓(テレアポ)

インバウンドとアウトバウンドのどちらを選ぶかによって、ある程度の費用相場を把握できます。

料金形態

テレマーケティング代行の基本的な料金形態は以下の3つです。

  • 月額固定型
  • 従量課金型
  • 成果報酬型

既存顧客へのアプローチがメインのテレマーケティングでは、月額固定型と従量課金型のどちらかを選ぶケースが多く見られます。

それぞれの特徴は以下のとおりです。

料金形態特徴
月額固定型・1ヵ月で対応できるコール数を決めて契約
・予算の範囲内で委託しやすい
・料金が明確でわかりやすい
・土日、早朝、夜間は料金が高くなる
・コールオーバー料金(超過料金)が発生する場合も
従量課金型・コール数に応じて料金が発生
・無駄なコストがかからない
・受電がなければ費用はかからない
・1コールあたりの単価は高め・月額基本料は月額固定型より安い
成果報酬型・アポ獲得、成約数に応じて料金が発生
・アウトバウンドがメイン
・他の2つの料金形態と組み合わせて契約するケースも
・新規顧客開拓(テレアポ)に最適

どの料金形態を選ぶかによって、代行の金額が決定します。

また、「月額固定型×成果報酬型」「従量課金型×成果報酬型」など、2つのプランを組み合わせて提案するケースも多いです。

コール単価

扱う商材の内容が複雑なほど教育コストがかかるため、金額も高めに設定されます。

また、まとまったコール数を契約する月額固定型の方が、従量課金型より1コールあたりの単価は低めです。

他にも稼働する時間帯や曜日によって、料金は変動します。

テレマーケティングの金額【業務内容別】

テレマーケティング代行の金額の相場を、業務内容別に解説します。

  • インバウンドの費用相場
  • アウトバウンドの費用相場

それぞれ詳しく見ていきましょう。

インバウンドの費用相場

受電がメインのインバウンドでは、月額固定型と従量課金型のどちらかを選ぶケースがほとんどです。

それぞれの費用相場は以下のようになります。

料金形態費用相場(インバウンド)
月額固定型月100,000円~300,000円
従量課金型300円〜1,000円
(1コールあたりの単価)

月額固定では事前に決まった金額で契約できるため、予算を決めて外部委託を利用しやすいメリットがあります。

一方で、従量課金型は1コールあたりの単価が高くなりますが、受電がなければ費用は発生しません。

月額基本料はかかりますが、月額固定型より低めに設定している代行会社がほとんどです。そのため、月の負担を10,000円〜20,000円程度に抑えることも可能です。

アウトバウンドの費用相場

アウトバウンド業務を委託した場合の費用相場は以下のとおりです。

料金形態費用相場(アウトバウンド)
月額固定型月100,000円~200,000円
従量課金型200円〜350円
(1コールあたりの単価)
成果報酬型10,000円〜20,000円※
アポ獲得1件の単価
※業務内容による

アウトバウンドでは委託する業務内容に合わせて「月額固定型」「従量課金型」「成果報酬型」の3つのプランから選択します。

アポ獲得や商品購入が目的の場合、月額固定型×成果報酬型など組み合わせて提案されるケースも多いです。

なお、新規顧客の開拓がメインのテレアポは、1コールあたりの単価は100円〜350円が相場です。

テレマーケティングの金額【料金形態別】

テレマーケティング代行を利用する場合の金額を、料金形態別に解説します。

  • 月額固定型
  • 従量課金型
  • 成果報酬型

料金形態による違いを詳しく見ていきましょう。

月額固定型

月額固定型で契約する場合の費用相場は以下のとおりです。

運用形態費用相場
月額固定型月額相場:月100,000円~300,000円
1席単位の時給相場:1,500円〜2,500円

月額固定型は、まとまった受電件数がある企業に適している料金形態といえます。

費用相場は月100,000円〜300,000円となっていますが、委託する業務内容が複雑な場合、研修費として金額が上乗せされます。

また、契約時に設定した月のコール数を超えてしまうと、コールオーバー料金が発生します。費用超過を抑えるために、受電数の把握と必要な架電数を明確にしておきましょう。

従量課金型

従量課金型で契約する際の費用相場は以下のとおりです。

運用形態費用相場
従量課金型インバウンド:300円〜1,000円
アウトバウンド:200円〜350円
(1コールあたりの単価)

従量課金型はコール数によって金額が決定するため、無駄なく効率的に導入しやすい点がメリットです。

あまり受電件数の多くない企業や、受電対応のスキマ時間にセールスも行ってほしい場合に利用しやすいでしょう。

成果報酬型場

成果報酬型で契約する際の費用相場は、以下のとおりです。

運用形態費用相場
成果報酬型10,000円〜20,000円
※アポ獲得1件の単価
※業務内容による

成果報酬型は、顧客に対して営業電話を行う、アウトバウンド業務に向いている料金形態です。

アポ獲得や成約獲得などが目的のテレアポ代行で主に契約します。

「受電対応からアップセルに成功した」といったケースに、成果報酬型が摘要されるケースもあるようです。

1コールあたりの単価一覧

テレマーケティング代行を利用した場合の、1コールあたりの単価一覧です。

1コールあたりの単価
月額固定型インバウンド:月100,000円~300,000円
アウトバウンド:月100,000円~200,000円
1席単位の時給相場:1,500円〜2,500円
※100円〜300円が目安
従量課金型インバウンド:300円~1,000円
アウトバウンド:200円〜350円
成果報酬型10,000円〜20,000円
※アポ獲得1件の単価
※業務内容による

インバウンドが300円〜1,000円、アウトバウンドの場合は200円〜350円が費用相場です。

月額固定型は料金プランが用意されているケースが多く、あまり単価で計算しません。

また、成果報酬型は10,000円〜20,000円が相場ですが、アポ獲得が難しい商材の場合は、30,000円以上かかる場合もあります。

テレマーケティングの金額を導入事例から見る

テレマーケティング代行の金額(価格帯)を把握するのに、導入事例を調べるのは効果的です。

ここでは3つの導入事例をご紹介します。

総受注金額214%アップ!コスト削減と売上増を両立

導入企業情報大手百貨店 B社様
業務内容・顧客対応資料を作成と研修を実地
・購入促進コールのテレマーケティング
目的購入促進コールからの売上があったため、外注を検討した。
人員増による売上アップに期待。
成果前年比、総対応時間40%削減、受注率280%アップ、総受注金額214%アップを達成。
クライアント企業のスタッフに顧客対応資料を作成と研修、さらにKPIを設定し架電を行ったことで成果に繋がった。
費用相場10万円~

代行会社のオペレーター増員だけでなく、クライアント企業のスタッフに対し研修も行ったことで、予想以上の売上アップを実現しています。

テレマーケティング戦略に長けた代行会社が施策を施すと、自社スタッフの対応品質の向上にも期待できるようです。

徹底したヒアリングにより問題点を洗い出し

導入企業情報美容化粧品通販会社様
業務内容・解約阻止
・中止阻止から継続応援へ
目的セールスではなく、製品の良さで継続案内するのが目的。
丁寧なヒアリングを行い問題点の洗い出し。
成果解約阻止率実績:初月9.93%⇒2年後31.45%を達成。
徹底したヒアリングの実施により改善点を洗い出し。
お悩みごとの切り返しトークの作成と定期的な研修により、解約阻止率の向上に成功した。
費用相場30万円~

徹底したヒアリングによる施策で、企業の課題点の洗い出しに成功した事例です。課題点を基に改善したトークスクリプトが決め手だといえます。

解約阻止は売上の安定に繋がるコスパの良い施策です。直接顧客にヒアリングを行うため、製品やサービスの問題と課題にも気付けるでしょう。

休眠顧客の引き上げに成功!定期率は100%をマーク

導入企業情報化粧品通販事業
業務内容休眠状態の顧客に対し架電を実施
目的休眠顧客の掘り起こし。なんらかの理由で休眠状態になっている顧客の引き上げが目的。
成果月15,000〜20,000件のリストに対して、3〜4%の引き上げに成功した。
定期率は100%にアップ。
費用相場10万~

休眠顧客の掘り起こしは、テレマーケティングでよくあるセールス手法の一つです。

顧客データの整理と分析を行えるため、アップセル・クロスセルなど他の施策の立案にも役立ちます。

テレマーケティング代行選びのポイント

 テレマーケティング代行を検討する際は、金額以外にもチェックすべきポイントがあります。

  • 自社の業界に精通しているかで選ぶ
  • 実績が十分にあるかチェックする
  • 対応できる業務範囲を確認する
  • オペレーターの対応品質の高さ
  • Pマークを取得しているか確認する

ポイントを抑えて、自社にとって最適な代行会社を選びましょう。

関連記事:東京のコールセンター代行会社おすすめ10選!料金相場や選び方も解説

自社の業界に精通しているかで選ぶ

代行会社が得意な業界は経験や知識が蓄積されているため、高い成果が期待できます。

また、実際にコールを開始するまでの研修費も抑えられるため、初期費用が安くなる点もメリットです。

代行会社の得意領域は導入事例を見ると確認できます。

実績が十分にあるかチェックする

大手企業の方が安心ではあるが、費用は高めです。

費用を抑えたい場合は複数の代行会社を比較検討し、誠実に向き合ってくれる企業を選びましょう。

対応できる業務範囲を確認する

インバウンドが得意だったり、アップセルのセールスに長けていたりなど、代行会社にはそれぞれ得意分野があります。

委託したい業務範囲と代行会社の得意分野がマッチすると、予想以上の成果に期待できるでしょう。

オペレーターの対応品質の高さ

対応品質の向上は、顧客満足度の向上と売上アップに繋がります。

オペレーターを社員で構成、または在籍年数の長いスタッフが多い代行会社は、顧客満足度の高さに期待できます。

Pマークを取得しているか確認する

テレマーケティング業務を外部委託する場合、内部情報の流出や個人情報の取扱いに最新の注意が必要です。

Pマークを取得している代行会社であれば、個人情報の管理の面で安心できます。

まとめ:テレマーケティング代行の金額は委託内容と料金プランで決定する

テレマーケティング代行の金額は、コール数以外にも様々な要素で決定します。

適切な費用で代行会社を利用するためには、委託する目的と目標を明確に定めることが重要です。

また、どの料金形態を選ぶかによって費用の負担も変わるため、複数の代行会社に見積もりを取りましょう。

代行会社を選ぶ際は「自社の業界に精通しているか」「実績が十分にあるか」といった点にも着目して選びましょう。